本サイトは、日本の大学に行きたい方やその親御さんがご覧になっているでしょうから、日本語の能力については一定以上はあると思います。しかし大学受験、そして入学後においては、一部の英語のみで授業が行われる大学、学部を除き、読む、書く、聞く、話すにおいて高いレベルの日本語力が求められます(特に読む、書く力)。
高校留学など、中学校くらいまでは日本で過ごした方ならあまり問題はありませんが(とはいえ油断は禁物)、オーストラリアで生まれ育った方の場合、たとえ両親ともに日本人だとしても、会話はともかく、漢字の読み書き、特に書くほうはかなりレベルが低い子が少なくありません。
例え日本語補習校などに何年も通っていたとしても、日常ではほとんど漢字を使いませんから、これは仕方のないことです。その分、ネイティブと呼べる英語力を身に着けているはずです。
ただ、日本の大学に行く場合、仕方ないでは済まされませんから相応の努力が必要です。高校留学生が英語の対策に時間を割くのと同じように、オーストラリア育ちの子は日本語習得に力を入れる必要があります。
大学、学部によっては、入試の際も入学後も、英語のみでOKというところもありますから、日本語能力に不安がある場合、そして英語Onlyの学科の勉強に興味を持っている方の場合、特別な日本語対策は必要ありません。しかし行きたい学部が日本語メインであったり、受験の際に小論文を課されたりする場合は、やはり日本語の対策をしておく必要があります。
お住まいの地域にもよりますが、Year6あるいはYear9までは、土曜日の日本語補習校に通っている方も多いと思います。平日の学校で日本語を勉強している方もいるでしょう。
しかし日本語の勉強量としては、それだけでは十分ではありません。
できればYear10くらいからは、漢字、日本語の作文などを家でもやっておくといいでしょう。
漢字は小学生のおさらいから始めてみてください。結構できると思われている方でも、思ったほど書けないものですが、まだ時間はあります。少しずつやってみてください。
漢字、作文、日本語のリーディングは、是非親が先生となって、課題を出したり、一緒に考えたりして見てください。
親が教えると、どうしても甘えが出てきます。どこの家庭も同じです。原辰徳が、父である貢氏が監督を務める高校に入学し、父とともに甲子園を目指したいと話した時、貢氏は大反対したそうですが、それでも辰徳氏は絶対に行く、と。貢氏は、親子であることからくる甘えがわが子、ならびに高校の他の選手の成長の妨げになると思ったのでしょう。貢氏は、それなら親子の縁を切る、ということで辰徳氏の入学が認められたそうです。その後も辰徳氏には他の選手の三倍厳しかったそうです。そのくらいの覚悟で、親子で日本語に取り組んでみてもいいかもしれません。
何より、駐在員を除けば、恐らく子供が日本の大学に行く場合、親もつついていき一緒に住むケースはあまりないでしょう。親も仕事もあるでしょうから、オーストラリアに残るはずです。そうなると、子供と一緒に暮らすのはあと2-3年、自分が教えられる(であろう)日本語の勉強くらいいっしょにやることで、親子の思い出も一つ増えます。間違いなく、親子で勉強すれば口論になりますが、、、そこを乗り越えることで絆も増すというものです。
親は「丁寧」、子は「感謝」をこころがけて。。。
別のページには日本語の各種試験についても説明しています。
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