オーストラリアの高校から日本の大学に進学する際、まず頭に思い浮かぶのは帰国生入試ではないかと思います。あるいは、そのような入試があると知らず、日本の高校生と同じようにセンター試験や、大学別の入試を受けないといけない、と思っている方もいるかもしれません。
確かに日本の高校生と同じ試験を受けることも可能ですし、実際に合格している人もいます。日本の高校生と同じ受験制度を利用すれば、受験できる大学は事実上「すべての大学、学部」となり、選択肢も増えるというメリットはあります。
しかし、駐在員のご子息や高校留学生を除くと、日本人と同じ試験を日本語で受験するということは大変ハードルが高いことではあります。歴史、地理、理科、数学にしても、進度や学習範囲も異なれば、専門用語を大量に詰め込まないといけません。高校留学生においても、高校最後の数年をオーストラリアで過ごした場合は、当然ながら日本であれば学習しているであろう範囲をやっていないということもありえます。
そのような高校生のいわば救済策として各大学が用意している受験制度が、「帰国生入試」になります。
帰国生入試においては、各大学で求める書類、課題は様々で、もう少し詳しいことは帰国生入試のページに記載しますが、多くの大学で求められるのは、
・高校の成績
・志望動機
・統一試験(詳しくは統一試験のページをご参照ください)
・公的英語テスト(詳しくはIELTS・TOEFLのページをご参照ください)
・推薦状
・面接
・日本語小論文
といったところになります。独自試験を課す大学もあります。
すべての大学ではありませんが、多くの大学においてこの帰国生入試、実はかなりの高倍率、競争率になっています。
ではオーストラリアの高校生にとって、日本の大学に進学することは狭き門なのかといえば、決してそんなことはありません。
今、日本の大学は少子化という現象と、そして国際化という側面もあり、柔軟な(別の言い方をすれば複雑な)入試制度を用意しています。
大学により規定は異なりますが、帰国生が帰国生入試以外で受験できる制度として
〇AO入試
いわゆる一芸入試です。名称は大学によっても異なる場合があります。
〇推薦入試
指定校推薦とはまた別で、公募推薦、つまり自分自身を推薦する制度です。
〇留学生入試
オーストラリア国籍を持っている場合、対象になる場合があります。日本との二重国籍では対象外の場合もあります。
帰国生だからと言って、必ずしも帰国生入試しか選択肢がないわけではありません。
ご自身の興味、特性、経歴をもっと生かせる選択肢があるかもしれませんよ。
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